お客様各位
2025年10月29日(協定世界時15時45分〜23時15分)に発生した Microsoft Azure の障害により、Archicad クラウドライセンス認証、BIMcloud SaaS サービス、Graphisoft ID 認証など、複数の Graphisoft サービスにアクセスしづらい状況が発生いたしました。
日頃よりこれらのサービスをご利用いただいているお客様に多大なご不便をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます。
本障害は、Microsoft 社の「Azure Front Door」サービスにおける世界的な障害により発生しました。
この障害は全世界の多数の組織および数百万のユーザーに影響を及ぼし、当社のクラウドサービスも例外ではありませんでした。
Graphisoft では、セキュアでシームレスなアクセスを実現するため、同サービスを用いた高度なルーティング構成を採用しています。
これらのルールはユーザーからは見えませんが、システムの安定稼働に欠かせない重要な要素です。
高いセキュリティを維持するため、当社のアプリケーションは Azure Front Door 経由で保護されており、バックエンドサービスへの直接アクセスは無効化されています。
この構成は不正アクセスやデータ漏えいの防止に有効ですが、今回のような障害時には、Front Door を迂回して別経路で通信を行うことができません。
一時的に直接アクセスを再有効化することは理論上可能ですが、重大なセキュリティリスクを伴う複雑な対応が必要となるため、慎重な判断を行いました。
現在は、セキュリティを損なうことなく耐障害性を高める代替策の検討を進めております。
本件を重大な事案として受け止め、以下の取り組みをすでに開始しています。
単一障害点への依存を低減するためのアーキテクチャ改善
今後の障害発生時に備えた緊急ライセンス発行および一時的な利用超過(オーバーコンスンプション)ポリシーの検討
一部のお客様で発生したライセンス照会による Archicad のフリーズ現象について、研究開発チームによる優先的な原因調査と修正対応
障害発生中、一部環境において「クラウドライセンスの照会により、30〜90秒ごとに Archicad がフリーズする」という報告を受けております。
この現象は全体的な不具合ではありませんが、もし同様の問題が発生した場合は、お手数ですがお近くのサポート窓口までご連絡ください。
個別に調査させていただきます。
Graphisoft は、今回の事象から得られた教訓をもとに、より堅牢で安全、かつお客様にとって信頼性の高いシステム構築を進めてまいります。
貴重なご意見・ご協力に深く感謝申し上げるとともに、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。
Csaba Kézér
VP, Global Customer Support
Graphisoft