2024-06-20 08:01 PM - 編集済み 2024-06-21 12:30 AM
※本記事は、旧サイト「How to use Archicad」より、Yutaro Kijimaさん の2019年3月20日の記事を転載しています。
一戸建ての分譲地や傾斜地に建物を作成する場合、どのような方法があるでしょうか?
フロア高さを細かく分割したり、壁の高さ等を調整したりする方法は、2棟程度であれば対応できると思いますが、それ以上となると現実的な方法とは言えません。
最も合理的な方法と思われるのは、各建物モデルを別のプロジェクトで作成し、別に用意した敷地モデルに[ホットリンク]で貼り付ける方法です。
[ホットリンク]は、各建物モデルの高さを保ったまま読み込めるので、異なるフロア高さの建物を同一敷地に表現が出来ます。また、読み込み時に配置高さを指定できるので、傾斜地の表現が容易です。
建物モデルを別々に作成し、それぞれのプロジェクトファイルに保存します。
1)[メッシュツール]で1FL平面図に道路と傾斜地盤を作成します。
2)各住戸の水平地盤を[スラブツール]で入力します。
3)傾斜地の面に合せてスラブレベルを調整します(立面図等で移動すると簡単です)。
4)ソリッド編集で傾斜地盤の水平地盤より上部をカットします。
[デザイン]→[ソリッド編集]を選択し、傾斜地盤をクリックし[ターゲット要素を取得]をクリックして、図形選択を解除。次に、スラブを全て選択し[オペレータ要素を取得]をクリックし、図形選択を解除し、[操作を選択:上方向へ減算]を選択し、[実行]をクリックします。
5)[高度寸法ツール]で水平地盤面をクリックし、各地盤面の高さを表記します。
※スラブをクリックするだけです。
1)[ファイル]→[外部参照]→[ホットリンクを配置]を選択し、[モジュールを選択]をクリックします。
2)[新規モジュール]→[ファイルから]を選択し、建物モデルをひとつ選択します。
3)[フロアを選択]で[全てのフロア(モデル全体)]を選択し[OK]をクリックします。
4)[このプロジェクトで使用できるホットリンクモジュール]に建物が割り付けられるので[選択]をクリックします。
5)[追加オフセット]に水平地盤面の高さ=高度寸法線の数値を入力し
[ホットリンクを配置]をクリックします。
6)[フロアの調整]で [OK]をクリックします。
※敷地モデルの1FL(500)と建物モデルの1FL(500)をリンクさせます。
このままだと基礎が埋まってしまうので、追加オフセットで上方向に調整しています。
7)ホットリンクが仮配置されるので、クリックして配置します。
8)続けて、1)以下の作業を建物毎に繰り返します。2度目からは、[モジュールを変更]にメニューが変わります。[追加オフセット]は各水平地盤の高さに変更して配置します。
建物モデルはプロジェクトファイルが分かれているので、それぞれ設計変更が出来ます。
建物モデルが修正されると、[ファイル]→[外部参照]→[ホットリンクマネージャー] の[ホットリンクソース]のステータスが[修正]に変わります。
ホットリンクは自動更新ではないので、ステータスが [修正]になっているものを選択し、[更新]をクリックすると最新の状態に更新されます。