2022-10-11 09:00 AM
Archicadの以前のバージョンでは、IFC形式で個々の構成部品(全体としての要素だけでなく)のカスタマイズデータをエクスポートできなかったため、構成部品レベルの数量レポートには対策を講じる必要がありました。Archicad 26から、この情報をIFC形式でエクスポートできるようになりました。その結果、エクスポートされたIFCモデルには、Archicad要素の特性や機能に関する構成部品レベルの情報が含まれます。
複合構造をIFCにエクスポートする際に、構成部品レベルのタイプマッピングが利用できるようになりました。
ビルディングマテリアルはデフォルトで分類されているので、複合構造の各構成部品(層ともいう)にはこの分類が適用されます。このデフォルトの分類がプロジェクトの仕様に合っているかどうかを確認します。次に、[エクスポート用IFCタイプをマップ]ダイアログで、各構成部品の分類を特定のIFCタイプにマップします。
例えば、複合壁のしっくいレイヤーは、IfcCoveringタイプとしてエクスポートすることができます。以前のバージョンでは、構成部品は一律にIfcBuildingElementPartsとしてエクスポートされていました。
Archicadの複合構造壁
複合構造の層のタイプマッピング
詳細なタイプマッピングの設定については、『Archicad 26ユーザーガイド』の専用セクションを参照してください。
分類やプロパティを含む構成部品レベルの情報の取り出しを、対応策なしで作成できます。構成部品レベルのプロパティマッピングにより、設計担当者やBIMマネージャーは、後処理なしで必要なデータの粒度と内容を提供することができます。
ArchicadモデルをIFCにエクスポートする場合、IFCエクスポートトランスレータでルールを設定し、プロパティマッピングを使用して、IFCプロパティがArchicad特性に正確にマッピングされるようにします。
以前のバージョンでは、これらの特性を正確にマッピングできたのは、要素レベルのみでした。例えば、壁の全体としての体積はエクスポートできても、構成部品の体積をエクスポートすることはできませんでした。
Archicad 26以降、IFCエクスポートにより、該当する場合は構成部品レベルの特性が自動的に解釈されます。構成部品の特性(構成部品の体積など)を含むマッピングルールを使用した場合、IFCモデルには複合要素の各構成部品の体積データが含まれます
デフォルトの「自動」プロパティマッピング
また、プロパティマッピングルールは、親要素のみ、またはその構成部品にのみ適用するように指定することもできます。例えば、(構成部品ではなく)要素レベルのみに関連する固定テキストを作成するルールを作成することができます。
マッピングルールを要素全体のみ、または構成部品のみに対して有効にするには、マッピングルール([エクスポート用IFC変換設定]→[エクスポート用プロパティマッピング])にある新しいポップアップを使用します。
IFCエクスポート用プロパティマッピングの詳細情報はこちらです。
IFCモデルをエクスポートして、複雑なArchicad要素のコンポーネントの特性や機能に関する情報を含めることができます。ArchicadのIFCエクスポート機能の強化により、モデルの情報量が多くなり、受け取り側の情報ニーズをさらに満たすことができます。
Archicad 26の新しいコラボレーション機能の全てをご紹介します。
Archicad 26の全ての新機能の詳細については、 こちらの記事をお読みください。