プロジェクトでは、各関係者は異なるアプリケーションで作成されたモデルで作業をおこないます。個別のオブジェクトレベルにおいて位置データを同期し、決定するのは時間のかかる作業であり、IFCやBCF、DXF、DWG形式でのファイル交換時に要素の配置が一致しない結果を招く場合があります。
この新しい測量点 は、Archicad 25でアップデートされた[位置設定 ]ダイアログで利用できるようになりました。この機能はより簡単で素早い、より一貫性のある座標の設定を保証し、プロジェクト位置の同期 を解決することに焦点を当てた支援の提供を目的としています。この機能は、Archicadとその他のBIMオーサリングツールの間における正しく精緻な座標変換を可能にする、データ主導型のアプローチを生み出します。
測量点とは容易に編集できる画面上のポイントのことで、その座標は表示や一覧化、公開が可能であり、実世界における既知の地形点を表す、実世界上のコンテキストをArchicadモデルに対して提供します。この測量点の値は図表的な方法と、数値による方法の2つの方法で定義することが可能です。
測量点はデフォルトでは非表示になっています。以下に示す標準ツールバー内の四角で囲んだアイコンをクリックすることで、これを表示することが可能です:
このツールバーで、点の座標を表示することができます。また[プロジェクトの北を設定 ]を用いて、真北の方向を容易に設定できます。インポートされた図面が既に北の方向を含んでいる場合、測量点を簡単に揃えることが可能です。
正しい位置に測量点を配置することがこれまでになく容易になりました。この点は原点から遠く離して配置し、素早く位置を確認する必要があるときにズームすることも可能です。この測量点が移動した場合、その座標は常に自動的に調整されます。
Archicad 25では、ライブラリ内の新しい2Dのグラフィックシンボルとして [測量座標オブジェクト ]が提供されています。このオブジェクトは平面図上の特定の点について、測量点に関連した座標を表示します。測量座標オブジェクトの座標値は、要素一覧表内にリスト表示することが可能です。測量点に変更があった場合、この座標は常に自動的に調整されます。
プロジェクト原点の近くに位置する形で測量点を配置し、正しい方向(真北への角度)を設定した上で実世界座標に対して垂直に作図した後は、そのArchicadモデルをIFCファイルへ正確にエクスポートすることができます。IFCファイルへのエクスポートの際に座標が適切に読み取られているかを確認するには、エクスポートされたIFCファイルをArchicadからSolibriにインポートすることで確認できます。
プロジェクトに関する1つの測量点を設定して、設計に集中しましょう。各要素についてはこの設定を個別に処理する必要はありません。よりスムーズな共同作業のやり取りが可能とするように様々なファイル形式に対してワークフローが単純化されています。
Archicad 25の全ての新しいコラボレーション機能について学びましょう:
Archicad 25の全ての新機能の詳細については、こちらの記事をお読みください。