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グローバルライブラリ: はじめに

Michitaka Kiriki
Graphisoft
Graphisoft

従来のArchicadライブラリ、現在モノリスライブラリ」と呼ばれているライブラリは、Archicad 28より以前にリリースされたバージョンの標準でした。このライブラリはバージョン固有のもので、Archicadの各言語バージョンに合わせた1つの包括的なライブラリパッケージの中で、必要な全てのオブジェクトとツールを提供していました。しかし、異なるバージョン間での移行の問題や、異なる言語バージョン間での互換性の問題、各言語バージョンで個別のアップデートが必要なため開発チームの作業負担が増加し、複雑性が増すなど、いくつかの制限事項がありました。

 

一方、Archicad 28で導入されたグローバルライブラリは、モジュール式で拡張性の高いソリューションを提供します。この最新のシステムにより、合理化され、定期的に更新されるライブラリ部品一式にアクセスできるようになり、コンテンツの拡張、国際的な協力関係の改善、将来のバージョンへの移行が容易になりました。これらのライブラリ部品は、言語バージョンに関係なく、様々なプロジェクトで使用することができます。グローバルライブラリへの移行は、柔軟性を向上させ、冗長性を減らし、より幅広いライブラリ要素をユーザーに提供することを目的としています。

 

グローバルライブラリの長所

 

  1. グローバルに利用可能: 以前は、Archicadの各言語バージョンに独自のライブラリが存在しました。新しいグローバルライブラリは、全てのコンテンツが全ての言語バージョンで使用可能であることを保証し、国際的なコラボレーションを促進します。
  2. コンテンツの拡張:ライブラリの整理により、他言語バージョンのライブラリから約200項目が新規追加されました。
  3. 国境を越えたコラボレーション: テンプレートは、ライブラリ部品のデフォルト言語と規格が定義されています。例えば、USAテンプレートは、オブジェクトが他の言語バージョンのライブラリに由来する場合でも、英語のオブジェクトをインペリアルサイズで表示します。
  4. より簡単なプロジェクトの移行:グローバルライブラリは将来のArchicadバージョンと互換性があります。ユーザーを移行することなく、既存のプロジェクトに新規ライブラリパッケージを追加できます。ライブラリのアップデートが合理化され、ライブラリマネージャーで以前のバージョンを新しいバージョンに置換するだけで済みます。
  5. より迅速な提供:新規インフラの導入により、ライブラリのコンテンツ提供をより迅速かつ広範囲に行えるようになりました。

 

主な機能変更

 

  1. ライブラリマネージャー:
    1. デフォルトライブラリパッケージ: テンプレートは自動的にデフォルトのライブラリパッケージを定義し、必要に応じて追加パッケージが利用可能です。これにより、パッケージの依存関係が自動敵に管理され、手作業の必要性が少なくなるため、合理的なワークフローが保証されます。
    2. グローバルライブラリの下位互換性: Archicad 28より、グローバルライブラリシステムにより、オブジェクト名にバージョン固有の接尾辞を付ける必要がなくなり、互換性の確保が可能になりました。
  2. オブジェクト設定ダイアログ:ソースを含む新規フォルダビューなどの機能改善により、ライブラリパッケージの整理やロードが改善されました。
  3. モデル表示オプション(MVO):ドア、窓、天窓、カーテンウォール、その他の要素の新しい詳細精レベルと設定を備えた、より合理化されたモデル表示オプションのユーザーインターフェース。

 

移行ガイドライン

 

  1. タイミング:新規プロジェクトを開始する際には、グローバルライブラリに移行することをお勧めします。進行中のプロジェクトでは、互換性の問題を避けるために、モノリスライブラリの使用を継続する必要があります。
  2. ライブラリシステム間の互換性: モノリスライブラリとグローバルライブラリのオブジェクトを同じプロジェクト内で混在させることは推奨されません。グローバルライブラリは、システムに根本的な変更を導入しており、配置されたオブジェクト、ツールのデフォルト、お気に入り、モデル表示オプション(MVO)の設定は、2つのライブラリ間で互換性がありません。
    1. MEPライブラリの例外: Archicad 27 MEP LibraryのMEPオブジェクトは、Archicad 28 MEP Libpackに移行できます。ただし、移行時にはユーザーが自らライブラリを置換する必要があります。
  3. テンプレート互換性: Archicad28では、“内蔵”と“オンライン”の両方のバージョンののテンプレートがパッケージとして導入されています。カスタムテンプレートは、これらに基づいて最初から作成することも、既存のテンプレートを新しいグローバルライブラリと互換性を持たせるように変換させることもできます。

 

詳細は、Archicad 28への移行を参照してください。

 

 

その他の考慮事項

 

    1. 従来ライブラリへのアクセス: 従来のライブラリ「Archicad Library 28」と移行ライブラリは、従来のバージョンと同様にArchicadフォルダで提供されます。これにより、進行中のプロジェクトを移行したいユーザーは、使い慣れたモノリスライブラリを引き続き使用でき、既存のワークフローとの連続性と互換性を確保できます。
    2. Archicadレガシーオブジェクト: 古いライブラリのレガシーオブジェクトは、特定の地域のLCFファイルとして提供され、BIM Componentsウェブサイトからダウンロードできます。
    3. ローカライズ: グローバルライブラリはArchicadの全ての言語バージョンに対応しており、プロジェクトのデフォルトのテンプレート設定に基づいたコンテンツのローカライズが可能です。内蔵のライブラリ部品は、Archicadバージョンに応じた言語を保持し、将来的にグローバルライブラリに移行する予定です。
    4. カスタム構成要素:モノリスライブラリのカスタム構成要素は、グローバルライブラリとの互換性を確保するために再保存する必要があります。
    5. MEPの機能: MEPライブラリの設定は新しいシステムで調整する必要があり、MEPオブジェクトを含む下位移行はサポートされていません。
    6. ライブラリ部品ではない内容: 以前のリストとテンプレートは、連動一覧表とプロパティ機能に置換されます。サンプルファイルとカスタマイズできない構成要素は含まれなくなりました。

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