階段梁のある階段をモデリングしている時の特定の場合において、階段梁のコーナーの部品が作成されない、もしくは作成されるが形状がおかしくなってしまう場合があります。このような場合の原因として常に幾何学的な問題があります。階段は複雑な要素であり、折り返しなどが発生する場合は多くの要素が関連します。
検討すべき項目は下記です:
- 階段梁の角度
- 階段梁の幅
- 階段梁の高さ
- 折り返しに使用するスペース(言い換えると、折り返しからの蹴上げのオフセット長さ)
- 折り返しの要素と階段梁との開始と終了の接続タイプ
多くの異なるケースとそれにを解決するための多くの異なる対応方法があります。そのため、いくつかの典型的なケースをお見せします。それにより同様の問題を解決する際の一助としてください。
踊り場のあるL型の階段
階段梁は階段の最後まで階段に沿います。開始と終了の階段梁の接続を見ると、2つの階段梁の間には幾何学的なルールから接続する部品を作成するのに十分なスペースがないことがわかります。
二等分線の接続を選択した階段梁の接続方法を次の図で見られます。ここで最適な形状を作成するにはスペースが足りないため、ARCHICADは選択した接続タイプでは形状を正しく生成できません。この段階で変更できる要素は多くあります:階段梁の幅と高さ、使用可能なスペースや接続タイプです
左の図のように接続が正しくするための2つのオプションは次をご覧ください:
オプション1 - コーナーの蹴上のオフセットを調整する
階段のコーナーのスペースは、階段をクリックして、ターンタイプダイアログで蹴上のオフセットを変更して調整できます。蹴上の角度の幾何学的設定をみて距離を推定でき、結果を確認することで正確に設定できます。折り返し個所の部品を作成するのに十分なスペースがとれるとARCHICADはその要素を作成します。
オプション2 - 接続タイプを調整する
階段梁と踊り場の接続タイプを変更するだけで可能です。どの長さも変更はしていません。このようにして、割り当てられたスペースに納まる接続タイプを割り当てます。
ワインダーのあるL型階段
ワインダーのある階段の主な利点はその他の多くの階段よりも必要なスペースが少ない点です。ランディングに必要なスペースを削減することで旋回するためのスペースも削減されます。階段梁はコーナーに納まらないため、ARCHICADは接続部分を作成しません。
この場合や、類似した他の場合、設計者によってカスタム要素を作成できます。カスタム要素は柱やモルフで作成できます。カスタム要素はモジュールとして保存でき、同様のケースで使用できます
ワインダーのあるU型階段
先ほどのケースと同様に、ワインダーのあるU型階段では、連続して接続する階段梁の形状を作成するための十分なスペースがありません。このような場合、梁やモルフで接続を作成します。作業を合理化するために階段梁の1つをコピー、回転そして長さを短くして、幅、高さ、角度を揃えます。
踊り場のあるU型階段
このケースは、L型階段の踊り場の場合と非常に似ていますが、2つの90度の旋回を1つのコーナー要素に納める必要があるため、幾何学的な制限についてはより複雑です。
問題個所を修正するオプションは、L型の階段と同様です。はじめはスペースが不足しているため、二等分線の接続では納まりません。
二等分線では、それぞれのコーナーで直線の水平要素と2つのくさびのある部品が必要です。現在のスペースでは幾何学的な条件を満たせていません。
オプション 1 - コーナーの蹴上のオフセットを調整する
L型の階段と同様に、ターンタイプのダイアログで蹴上のオフセットを調整します。
オプション 2 - 接続タイプを調整する
階段梁の接続タイプを変更するだけでその他の長さの調整は行わずに調整できる場合もあります。このようにして、今あるスペースに納まる接続タイプを割り当てていきます。