■ ゾーンに追従する寸法線アドオン「ZoneDimensions」(ArchiCAD 29)
【① 開発に至った経緯】
ArchiCADの寸法線は、壁・柱・スラブなどの構造要素には自動で追従しますが、
ゾーンは関連寸法の対象外で、ゾーンを動かしても寸法線は固定値のまま置き去りになります。
企画段階のボリュームチェックでは「間取りを調整するたびに各室寸法を直す」作業が
繰り返し発生するため、「ゾーンに追従する寸法線」をArchiCAD APIアドオン(C++)として
自作しました。設計者とAI(Claude Code)のペア開発で、着想から実用化まで2日でした。

【② アドオン開発のポイント】
・ArchiCAD標準の関連寸法エンジンはゾーンを基準にできません。APIから関連寸法を
作成しても保存時に固定点へ変換されることを、実証を通じて確認しました。
・そこで方式を転換し、要素監視(Observer)でゾーンの編集通知を受け取り、
紐付いた寸法線をその場で自動再構築する仕組みにしています。
・ゾーンと寸法線は内部リンクで結び、離れ(オフセット)と向きは寸法要素の中に
記憶させているため、ファイルを保存して開き直しても追従が復帰します。
・ゾーンを削除すると寸法線も一緒に削除されます。

【③ このアドオンの特徴】
・ゾーンの移動・ストレッチ・L字などの変形・Undo/Redoすべてに寸法が追従
・辺単位の正確な刻み:その辺に実在する中間点だけで寸法を分割
(例:上辺に中間点があるゾーンは、上辺は3,000+2,500、下辺は5,500の1本)
・上下左右どの側にも配置可能。寸法を出したい側をクリックすると対象の辺が
ハイライト表示されます
・連続配置モード:ゾーンをクリック→側をクリック、の繰り返しでテンポよく配置。
Escで終了
・離れは数値指定(mm)。前回入力した値を自動で継承します

【④ 操作の手順】
1. メニュー「YUKI_ADD-ON」→「ゾーン寸法 v1.0」でパレットを開く
2. 離れ(mm)を入力(例:1500)
3. 「連続配置」ボタンをクリック
4. 寸法を付けたいゾーンをクリック
5. 寸法を出したい側(上下左右)をクリック → 配置完了
6. 4〜5を繰り返し、Escキーで終了
あとはゾーンを動かすだけで、寸法が自動で追いかけます。
※本アドオンは個人開発のツールです。ArchiCAD 29 (日本語版) で動作確認しています。
