キャンセル
次の結果を表示 
次の代わりに検索 
もしかして: 
キャンセル
次の結果を表示 
次の代わりに検索 
もしかして: 
Wish list cleaning
USERFEST2024 参加申込み受付中!夏の終わりに札幌でお会いしましょう!
  
Graphisoft テクノロジープレビュープログラム 2024

Graphisoft Learn「Archicad 28 Upgrade Training」やってみた:Archicad28の新機能の概要ととりあえずの感想

godsmonkey
Contributor

Graphisoft Learnで公開されているArchicad 28 Upgrade Trainingクラスを一通り視聴してみました。現時点では英語版オンリーで日本で視聴している人も少なそうなので、そこから掴めた(ような気がしている(笑))28の新機能について個人的な感想も含めて以下でザザッと概観してみます。あくまでザックリまとめなので、詳しい操作については無料公開されているトレーニングクラスの動画の中から気になる機能をピックアプして見ていただくのがよいかと😅。Archicadにある程度慣れている方なら説明の英語が分からなくてもほとんどが操作画面だけで十分理解できると思います。

 

Ⅰ.スマートデザイン(追加・改善されたモデリングツール)

  1. キーノート(注釈)(ドキュメント又はウィンドウ>パレット>キーノート)
    データベースと連携したラベルという点では変更や課題管理ツールに近い印象を受けますが、図面内に付ける注釈をより効率的で確実に管理していくのに使える新しいツールです。部分説明でも「長らく待望されていた機能」と言われていたので、今回のアップデートの目玉機能なのかと。

    それにしては少々地味(笑)だし、ラベルとあまり違いがないのでは…と最初は思いましたが、よくよく見てみるとかなり便利そう、というか実用性の高そうなツールです。ワークフローとしては「キーノートデータ入力→ラベル配置→ビュー作成・レイアウトに配置→凡例配置」という流れ(下図)で直感的に使えます。
    KeynoteWorkflow.png
    注釈の中身(データベース)と表現(図面上のラベル)が互いに紐づけられた別々の要素になっていることで注釈の書き忘れ、逆に書き過ぎによる図面の見やすさの劣化、注釈の矛盾や修正漏れなどを防げたり、注釈修正の手間をかなり減らせそう。注釈をデータベースとして一元管理できる事自体が便利だし、Excelへのインポート/エクスポートをうまく使えばクライアントや関係者との打合せとモデルの間の連携やチーム内での指示管理を効率化・確実化するのにも使えそうです(打合せではExcelにババっと入力→持ち帰ってモデルに読込み、関連箇所にラベルとして配置する等)。なお、ホットリンクを使うときにはホストモデルとホットリンクの間で競合(注釈の重複)が生じることがあるので注意が必要です。

  2. 屋根開口
    今までスラブと壁でしか使えなかった(ですよね?)開口ツールが屋根オブジェクトにも対応。使い勝手はスラブ・壁と同様ですが、屋根勾配や複合構造の屋根に対して自由度の高い開口設定ができます。そうそう頻繁には使わなそうなツールですが、ソリッド編集よりも操作が早そうなので、かゆいところに手が届く感じのアップデートだと思います。

  3. 距離ガイドのアップグレード(ガイドボタン右のプルダウンリスト>距離ガイドを表示/非表示)
    27で試験機能として導入された距離ガイドが正式実装。試験バージョンは使い勝手に難があって、個人的には便利というより邪魔くさい(スミマセンm(_ _;)m)という印象だったのですが、大幅アップグレードで参照先(距離計測の起点)の自動認識や手動での変更、直感的な数値入力などが可能になり、これなら使いやすそう。今まで画面上に無かった要素が画面にほぼ常時出てくるみたいな感じになるのは気になりますが、参照線のようにワンキーショートカットを設定して表示/非表示を切り替えながら使えば問題はないでしょう。今までも要素入力・編集の際に数値入力はできましたがちょっっとひと手間という感じだったので、嬉しいツールです。

  4. Grasshopper-Archicadライブコネクション Rhino8対応 梁/柱セッティングの拡充など ホットリンク設定を改善
    Grasshopperからの梁・柱やホットリンクへのアクセスを制御するコンポーネントが拡充されたようですが、Rhino8対応ということで実際の操作感は未確認です(使っているRhinoがバージョン7のため)💧

  5. AIビジュアライザー
    27の途中?にアナウンスされたAIビジュアライザーがデフォルトで実装されました。27の段階ではインストールが上手くいかず試せていなかったのですぐに遊んでみましたが、初期スタディで使うには便利だし、とりあえず今回のアップデートの中では一番派手(?)で面白い機能です。MidjourneyやDALL-Eなどの汎用の画像生成AIだと建物形状のベースとなるボリュームを認識させるのが難しいのですが(AIビジュアライザーのベースになっているStable Diffusionだとそうでもない?)、これは基本的なカタマリをポンと3Dに配置して簡単なプロンプトを入れるだけで、そのボリュームをベースにしたイメージを生成してくれます。細かく見ていけばアラはきりがないですが、デザインイメージ検討用と割り切ってしまえばかなり助かるツールかと。
    AIV01.png
    このツールについては、いろいろ遊んでみた結果を別の投稿でさらに深堀りして紹介したいと思っています。

  6. その他の改善
    ・物理レンダリングの改善(オプション>作業環境>追加オプション>試験機能>「物理ベースレンダリングを3Dで有効化」にチェック)
     → これも確か27から試験実装されている機能だと思いますが、ONにすることで3D表示のときのリアリティ(陰影、陰のエッジの表現など)がグッとアップ。今回のアップデートで物理ベースのSkyDome導入やアンビエントオクルージョンの向上などが行われて、さらにリアル感のある表現になっています(簡単に言うとBIMxの表示と同じ感じになる)。下にON/OFF時の比較画像を載せておきますのでご参考に↓

    PhysicalRenderingTest.png

    ・デザインオプションツールの改善
    →27で導入されたデザインオプションパレットの使い勝手が向上。基本的な操作のほとんどはマネージャーを開かずパレットから操作できるようになりました。
    ・ライフサイクルアセスメント(LCA)対応
    →今後重要度が増してくるLCA対応について、LCA One Click LCAプラグイン等による設計支援やサードパーティツールとの連携などが改善されている…らしいです。日本の省エネ設計ツールとの連動性があるのかどうかは特に言及なく、未確認です💧

Ⅱ シームレスなコラボレーションのための機能改善

  1. MEPデザイナーの大幅機能改善
    → 27のときに26からの連続性が切れて一気に刷新されたため、世界中でその筋(?)からけっこう非難を受けていた新MEPツールが大幅改善されました。追加された機能や操作が多いのでまだ実務レベルで検証できていないのですが、説明を見る限り27での改変で抱えていた不満は大半が解消されそう(プラスαで便利そうな機能もあり)。設備モデリング愛好者としては設備に関してはRevitに一日の長ありという感じで少し淋しさを感じていましたが😅、この勢いでいけば十分使えるものになっていきそうなのでさらに今後にも期待です。

  2. 外部連携機能の拡張:
    → IDS(Information Delivery Specification=情報配信仕様)とBCF3.0のインポート/エクスポート対応、Revitとの互換機能の向上など。

 

Ⅲ ユーザーエクスペリエンスの向上

  1. オンボード機能
    →いくつかありますが、すぐに気づくのはツールにマウスオーバーしたときに出てくるツールチップ。いわゆるオンボードヘルプで、操作方法を画面内で動画で見れたりするので、特にArchicadに使い慣れていないユーザーには便利だと思います。ある程度使い慣れていてもあまり頻繁に使わないツールは忘れがちなので、ありがたいツール。その他に、スタート画面のアップデートなどもあります。

  2. グローバルライブラリへのアクセス
    →海外各国の規格によるライブラリが参照できるようになりました(あくまでオプションで、当面はこれまで通りローカル限定のライブラリを使い続けることも可能)。使用にはグローバルライブラリに対応したテンプレートが必要だったりと、いくつか関連する制約や調整が必要のようですが、今後の大きな流れになっていきそうな印象。海外でのプロジェクトがあったときにはもちろん重宝しそうです。
    また、これに関連してモデルビューオプション(MVO)の設定パネルも、詳細度の違いがを示す具体的な図が増えて直感的に理解しやすくなっています。

  3. BIMx2024 
    → ①ビューの切替方法が簡単に(画面上部のビュー名からプルダウンで選択)②BIMx内で要素やレイヤの表/非表示切替が可能に(※Archicadからの発行時にレイヤ情報を含める必要あり)③切断面の色設定(今まではデフォルトのオレンジのみ)が可能に、などが大きな改善。他に、デザインオプションやリノベーションフィルタの切替への対応なども含まれていますが、説明の中で目を引いたのはAppleVisionProでの使用イメージ。ここでは画像しか載せられませんが、ぜひ皆さんに動画を見て頂きたいです。VR/AR上のモデルをつまんで引っ張って回して…映画「マイノリティ・レポート」のアレが現実化していて個人的にはワクワクしました。Apple Visionがもうちょっと値下がりしてくれれば…😂

    BIMxAppleVision.png

    *     *     *

だいぶ長くなってしまいましたが、以上がトレーニング動画とちょっとしたテスト操作から私が理解した内容です。
大きく漏れたり違ったりしていることはないはず…ですが、細かいところでは間違いや異論もあるかもしれませんので、あくまでご参考までにご覧下さい。

最後に、今回の改善で今のところの個人的なTOP3を挙げると
🥇キーノートツールの追加
🥈MEPデザイナー機能拡充
🥉AIビジュアライザー内蔵化、距離ガイド改善(同点3位)
という感じです。

0件の返信0

回答が見つかりませんでしたか?

このフォーラムで
他の記事をチェック

フォーラムへ戻る

最新の解決策をチェック

採用された解決策

新しいディスカッションを始める

投稿する